芦屋市川西町にあります、きた鍼灸整骨院の北 善之です。
もうすぐ新学期が始まりますね。ある高校生の患者さんが、
「授業中に肩が痛くなって、授業に集中できない」と来院されました。
学校で一日、机に向かって授業を受けて、家や塾で勉強、通学や勉強の合間にはずっとスマホをみている。夜はゲームに集中、そんな生活の学生が多いように思われます。
例えば、学校ではどういうふうに座っていますか?
どんな姿勢でスマホ画面を見ていますか?
ゲームをしている時に変な体勢になっていませんか?
もしかすると、このような姿勢が不調の要因になっているかもしれませんね。
また、肩や首周りに違和感を感じると集中力が下がるといわれています。勉強していてもそのことが気になって効果的に勉強することが出来ない。ということになりかねません。
こちらでは学生さんが肩が痛くなる原因を探り、対処法などを紹介させていただきます。もし身内や周りに同じような症状でお悩みの学生さんがいらっしゃいましたら参考になさってください。
なぜ肩が痛くなるのか?姿勢をチェック!
肩の筋肉の緊張状態が続くと、血流が悪くなり、筋肉がこわばることで痛くなります。
肩のこりが気になってきたという人は、どのような姿勢で勉強をしているのかチェックしてみましょう。
以下のような姿勢の人は注意です。
・背もたれにもたれかかり、首だけを前に出して勉強をしている
・ノート、本、パソコンをのぞき込むように勉強したり、画面を見ている
・スマホでメールを打つとき、顔の下のスマホをのぞいて操作している
・床に座って、猫背のような姿勢でスマホを見ている
肩こりの大敵は姿勢の悪さといわれています。
人間の頭はとても重く、それを首・肩の筋肉と背骨で支えています。肩がこる原因は、肩の筋肉の酷使によるところが大きいです。一日中、机に向かったり、スマホをしていることで悪い姿勢によって首周りに負担がかかっているというパターン。
頭部の重さはボーリングの玉くらい。まっすぐに向いているだけでも首にはストレスがかかりますが、頭頚部を下に傾けるとより負担が増えます。
首の筋肉が絶妙に調節しながら頭を支えています。
しかし、猫背になり首が前につきだしたような姿勢を続けてしまうと、それを微調整するために首の後ろや横の筋肉がずっと緊張することになります。
無意識のうちに首や肩の筋肉で頭の重さを常にコントロールしています。勉強などの長時間の作業においては、無意識の調節が長く続いて筋肉への負担がかかり肩こりが生じます。
姿勢を正すことで「こり」を予防
首のこりは、姿勢を意識することで予防できます。
勉強に集中して机に向かっていると、どうしても前かがみになってしまいがち。頭も肩も、本当は体側より前にきるべきではないんですね。重い頭をバランスよく支えるには頭は体の真上に、肩は体の後ろにあるべきなのです。
肩が前にあるということは、背中が丸まり、頭が前に出てしまっている証拠。常に意識して肩を後ろに引き、頭を体の真上に戻すようにしましょう。
しかし、テストの時や問題を説いているに姿勢を正すことは難しいです。
ですので、休憩時間に背筋を伸ばしたり腕を回したりすると、肩の筋肉の緊張がほぐれて血の流れが良くなることで肩こりの予防になります。正しい姿勢を意識し勉強することは、習慣になるまでは大変かもしれません。
また、寝そべって横になりながらスマホを使うのもNG。このような生活を続けていると、首のこりから、頭痛や慢性的な倦怠感、めまい、吐き気を引き起こすこともあります。体調不良の原因にもなりかねないので、健康のためにも姿勢を意識することは重要です。
勉強の間にストレッチを取り入れると息抜きになります。
ストレッチで教科と教科の間に区切りを付けると、勉強の効率も上がるかもしれません。
集中できない共通点
肩こりを訴える学生の多くは、小中学生の頃からずっと同じ学習机を使って高さの調整を行わず机が低すぎること。机の高さを考慮せず椅子を選んでしまったために、机の位置が高すぎる場合など机と椅子の高さが身長に合っていないことも。
筋肉に負担がかかりやすい姿勢で勉強を続けていることなどの共通点があります。
勉強を行うときの日頃の姿勢が原因で、無意識のうちに筋肉に負荷をかけている可能性が大いにあります。一度、机と椅子の高さが合っているか確認することをおすすめします。
特に椅子の高さと座る位置などが重要になります。
肩が痛くならない座り方
勉強する時に肩が痛くならない椅子の座り方を紹介します。これを意識するだけでも肩への負担が少なくなります。
最後に動画にて解説させていただいております(^^♪
①骨盤を立てる
実は、最も腰に負担をかけない座り方は「正座」です。
しかし、正座で勉強することはほとんどないですし、正座でできたとしても今度は足がしびれてしまいますよね。
また、正座は膝の負担が大きく、下半身の血の流れが悪くなりやすいという短所もあります。
ですが、椅子へ座るときは正座のように骨盤を立てるような位置を維持することが大切です。
頭を上から糸で引っ張られているような意識でいると自然と骨盤が立ちます。
②足を軽く開く
足を軽く開くことで上半身の支えになるので腰が安定し、そして首も安定します。
そのことで疲れにくくなります。
また、かかとは膝の真下にくるようにすると姿勢が安定します。
脚を組んでしまったりすると体のゆがみにも繋がり、疲れが溜まりやすい傾向に。
③背もたれをなるべく使わない
ついつい浅く座って背もたれに寄りかかってしまいますが、骨盤を立てるためにも椅子には深く座った方がいいです。
浅座りがなぜよくないかというと、骨盤を後傾させ背もたれに寄りかかる姿勢になるためです。
骨盤が後ろに傾いていると、背中が曲がってしまうので、首も下を向くようになってしまい首への負担が大きくなってしまいます。
椅子には深く座って、背もたれに寄りかからない状態を保ちましょう。
椅子には深く座り、あごを引き背筋を伸ばします。
机と椅子の間は、こぶし1つ分くらいあけます。
勉強している時に、身体を歪めていたり、前のめりになったり、足を組んでいたりと体に負担のかかる姿勢をしている場合も。正しい椅子の座り方を覚えて、意識する事から始めていきましょう。
最後に
もうすぐ新学期ですね。新たな環境でストレスを感じるお子さんもいらっしゃいます。
慣れない環境や生活リズムの影響が肩こりや不調を起こす原因になりかねません。最近では特に、学生など若い方が不調を訴える傾向にあります。
肩こりなどがひどくなると、勉強に集中できずに学力にも影響するといっても過言ではありません。ご家族やお友達などに、こちらの内容をお伝えいただければ幸いです。
当院では学生のみならず、様々な年齢の方の肩こり治療を行っております。まずはお気軽にご相談ください。
監修:鍼灸師・柔道整復師 北 善之