鍼灸治療について

「鍼(はり)って痛くないの」
「どんな時に鍼治療をするの」
「お灸って熱そう。やけどはしない?」

鍼やお灸に関して、こんな疑問をお持ちではありませんか?
当院で初めて鍼灸治療を受ける患者さんからはこんな質問を頂いております。

ですが、ご安心ください。
鍼灸治療は痛みを伴うようなことは一切ありません。

ほとんどの方が、施術後に
「体が軽くなった」
「横になっている間に眠っていた」
といったことを教えてくださいます。

突然ですが、1979年、WHO(世界保健機構) は鍼灸治療の適応となる43疾患を発表しました。
これは世界的に鍼灸の効果が認められたことになります。
最近では鍼灸治療は、原因不明の難病に対しても取り扱われています。

科学的に鍼灸治療後にはリンパ球や白血球数の増加、血糖値の変化などが数値としても証明されています。

こちらでは、当院での鍼灸治療についてまとめました。
もし、お体に不調を抱えてこちらのページをご覧になっているようでしたら、ぜひ最後まで読んでみてください。

鍼灸治療とは?

鍼灸治療

鍼灸治療は体のツボ(経穴)や、筋肉のしこりに鍼刺激とお灸による温熱刺激を加える方法です。
鍼灸治療によって、血のめぐりや代謝が良くなり、痛みや不快感を最短で改善に導く効果を促せます。
他にも内臓の働きを調整したり、免疫機能を高めて病気を予防することができます。

また東洋医学では「未病」という考えがあります。
未病とは「病気ではないけど、ほっといたら病気になるかもしれない状態」を指します。

私の経験上、未病の患者さんは
「なんだか疲れがとれない」
「体がいつも重だるい」
「元気が出ない」
といったお悩みを訴えるケースが多かったです。

未病を改善しておくことで、病気の予防ができ快適な毎日を過ごせます。

鍼灸治療は悪くなったものを改善するだけでなく、「悪くならないように維持する」ためのメンテナンスとしても長けている治療法です。

鍼(はり)は痛くない?

「鍼って痛いですか?」
「注射は苦手なんですけど…」

初診の患者さまから、問診をしている時にこのようなご意見を頂戴します。

初めての場合は、鍼(はり)と聞くと、注射針をイメージされることが多いようです。
しかし実際の鍼の太さは人の髪の毛ほどで、注射針に比べるとはるかに細いものとなります。

そして一番の違いは先端の形状です。
注射針の先は皮膚や血管を破るために、斜めに鋭く切られているため、刺した時に痛みを強く感じます。

それに比べ、鍼灸治療に使う鍼は先端は丸く、痛みや不快感がなく体に入る構造になっています。
そのため打つ時や刺入時の痛みはほとんど感じられませんのでご安心ください。

また、当院で使用する鍼は「ディスポーザブル鍼」といって使い捨てタイプのものです。
滅菌されたパッケージから取り出して使用し、一度使った鍼はそのまま破棄します。感染症対策として今や必須となっています。

安心で安全な鍼治療

お灸は熱い?やけどしない?

お灸と聞くと、「やいと」というイメージを浮かべる方もいるかもしれません。
悪いことをした時や、おねしょをした時に「お灸をすえられる」「やいとをされる」と聞いたことのある方、実際に経験のある方もおられるようです。

しかし実際にお灸治療を行う時には、米粒ぐらい(2ミリくらい)の大きさにした百草(もぐさ)をツボに乗せていきます。

時には、糸のように細くした形状を使うこともあります。
「熱い」というよりも暖かいと感じるお灸です。

また千年灸(せんねんきゅう)というタイプのお灸もあり、こちらは台座を介して熱が届くようになっています。
やけどの心配はありませんので、ご安心下さい。

当院での鍼灸治療について

当院では主に2種類の治療法にて鍼灸治療を行っております。

①患部への直接的な鍼灸治療

トリガーポイント

硬くなった筋肉や炎症を起こしているポイントの付近に、直接的に鍼を打っていく治療法(トリガーポイント法)です。
トリガーポイントとは直訳すると“ひきがね点”という意味で「筋肉の痛みの引き金となる点」と言うことになります。

筋肉は実はとてもデリケートで、例えばパソコン作業やスマートフォンを長時間使用した姿勢を続けているだけで硬くなってしまいます。すると、その筋肉にはトリガーポイントという「痛みの原因のポイント」が作られ肩こりや腰痛だけでなく結果、痛みや不調を引き起こすことになります。

こちらの治療法は、症状が出ているところにただ鍼を打つという単純なものでなく、悪くなっている筋肉や痛みの原因である感触(トリガーポイント)を探し出します。トリガーポイントに鍼を打つことで手が上がりやすくなったり、肩こりが楽になったり、体を曲げやすくなるといった不調をその場で変化を出すことが可能です。

②反射を使った鍼灸治療

内臓に負担がかかるとは体に不調を引き起こします。
例えば、

  • 食べ過ぎると胃がムカムカする
  • 便秘になるとお腹が張る
  • お酒を飲みすぎると肝臓に負担がかかり、背中が張る

この一連の生理反応は内蔵体制反射(ないぞうたいせいはんしゃ)と呼ばれています。

内臓に負担がかかると、体の表面に反応点が現れます。
例えば、

  • 肝臓ならば、右肩や右の背中
  • 胃ならばおへその上や左肩
  • 腸ならば骨盤や下腹部

私たちの内部と表面は、神経というコードによってつながっているため、肝臓や胃の疲れや不調は表面の筋肉や皮膚に現れます。
このように内臓が不調をおこし、体の表面の皮膚や筋肉に不調が起こると、こわばりや痛みになります。

この体の表面に現れた反応点に鍼灸治療をすることで、神経の働きを利用し、内臓の機能を改善させることができます。

鍼灸の効果が期待できる症状

頭痛や肩こり、腰痛、坐骨神経痛といった症状も調べていくと、内臓の不調と関連があります。

  • アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎
  • 頻尿や膀胱炎
  • 便秘や下痢
  • 冷えやむくみ
  • 気管支炎や喘息からの長引く咳や、息苦しさ

このような症状も鍼灸治療を継続していくことで、改善する患者さんが沢山いらっしゃいます。

痛みや違和感といった症状にお悩みで、かつ内科的な不調を感じられている方。
には特に鍼灸をおすすめしています。

WHO(世界保健機関)が鍼灸療法の有効性を認めた疾患

神経系疾患
神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症
運動器系疾患
関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症(骨折・打撲・むちうち・捻挫)
循環器系疾患
心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ
呼吸器系疾患
気管支炎・喘息・風邪および予防
消化器系疾患
胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾
代謝内分秘系疾患
バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血
生殖、泌尿器系疾患
膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎 婦人科系疾患 更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊
耳鼻咽喉科系疾患
中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎
眼科系疾患
眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい 小児科疾患 小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善
婦人科疾患
生理不順、妊活
このほかにも

  • 季節の変わり目には体調を崩しやすい
  • お付き合いなどで外食が続くと調子を悪くする
  • 定期的にぎっくり腰や寝違いになる

という方にも鍼灸治療をおすすめします。もし、お体に不調を感じている時はお早めにご相談ください。

お早めにご相談ください

(柔道整復師・鍼灸師 北善之 監修)

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