芦屋市の整体院、

きた鍼灸整骨院の北 善之です。

先日、施術に来られた患者さんとの時間が、強く印象に残っています。

お話を伺う中で、25歳の頃から心療内科に通われていること、

そして昨年、大切なご主人を亡くされたことを教えてくださいました。

その言葉の一つひとつはとても静かでしたが、

その背景にある時間や思いは、簡単に言葉にできるものではないと感じました。

身体に触れさせていただくと、どこか力が抜けきらないような、

ずっと緊張を保ってきたような状態がありました。

ただそれは「悪い状態」というよりも、これまでを過ごしてくるために必要だった反応なのかもしれない。

そう感じたことが、今回このブログを作成したきっかけです。

 身体は“今”だけでできているわけではない

身体の不調を考えるとき、今の症状だけに目が向きがちです。

どこが痛いのか

いつからなのか

何が原因なのか

もちろんそれらも大切ですが、現場で感じるのは、身体は「これまでの積み重ね」でできているということです。

長い時間の中で経験してきたこと、その時々で感じた緊張や不安、それらに対して身体がどう反応してきたのか。

そういったものが、今の状態に影響していることは少なくありません。

施術の中で感じることの一つに、

「力を抜こうとしても抜けない」という状態があります。

ご本人はリラックスしようとしていても、身体のどこかに無意識の緊張が残っている。

これは決して珍しいことではありません。

むしろ、長い時間さまざまな状況を乗り越えてこられた方ほど、無意識に身体が“備える状態”を保っていることがあります。

それは弱さではなく、これまでを生きてくるための一つの適応とも言えます。

「変えようとすること」が負担になることもある

不調があると、「変えなければ」「良くしなければ」と考えがちです。

ただ、その思いが強くなりすぎると、かえって身体に負担をかけてしまうこともあります。

今の状態には、今の状態なりの理由があります。

それを否定するのではなく、まずは「こういう状態なんだ」と受け止めること。

そこから少しずつ変化していく方が、

結果的に身体には無理が少ないと感じています。

何か特別なことをする前に、「気づく時間」を持つことです。

呼吸は浅くなっていないか

肩や首に力が入っていないか

無意識に身体を固めていないか

ほんの少し立ち止まって、自分の状態に目を向ける。

それだけでも、身体の反応は変わっていきます。

変えることよりも、まず気づくこと。

その積み重ねが、結果として身体を整えることにつながります。

身体と心を分けすぎないという視点

身体と心は別々のものとして扱われることも多いですが、実際には切り離せないものだと考えます。

身体の緊張が変わると、呼吸が変わり、感覚も少し変わる。

逆に、気持ちの状態によって、身体の力み方が変わることもあります。

だからこそ、どちらか一方だけでなく、全体としてどういう状態なのかを見ることが大切です。

長い時間をかけて積み重なってきたものは、すぐに変わるものではありません。

だからこそ、焦る必要もないと思います。

今の状態を否定するのではなく、まずはそのまま受け止めること。

そして、少しずつ自分の身体の反応に気づいていくこと。

正解を急ぐのではなく、自分のペースで向き合っていく。

その過程そのものが、身体にとって大切な時間になるのではないかと感じています。

最後に

もし日常の中で少し余裕があるときは、静かに呼吸に意識を向ける時間をつくってみてください。

ゆっくり息を吸って、ゆっくり吐く。

それだけでも構いません。

うまくやろうとしなくて大丈夫です。

「今、どんな呼吸をしているか」に気づくこと。

そこから少しずつ、身体との距離が近づいていくはずです。

無理のない範囲で、できることから。それで十分だと思います。

【監修:鍼灸師、柔道整復師  北 善之】

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です